上図より夏至と冬至では次のような関係式になります。
θ(夏至)=90°−(α−φ) ・・・・@
θ(冬至)=90°−(α+φ) ・・・・A
日本語で書くと
夏至の日の南中高度=90°−(観測地点の緯度−地軸の傾き) ・・・・@’
冬至の日の南中高度=90°−(観測地点の緯度+地軸の傾き) ・・・・A’
となり、夏至または冬至の日の南中高度と観測地点の緯度を調べ@式またはA式に代入すると地軸の傾きを求めることができます。
また (@−A)÷2 より
φ={θ(夏至)−θ(冬至)}÷2 ・・・・B
日本語で書くと
地軸の傾き=(夏至の日の南中高度−冬至の日の南中高度)÷2 ・・・・B’
より、夏至の南中高度と冬至の南中高度を観測するだけで地軸の傾きを出すことができます。
BまたはB’の式を使って計算してみます。
実際に南中高度を測定したほうが良いのですが、時間の短縮のため、各地の夏至と冬至の南中高度は「データ」のコーナーから得ることができますので、それを利用します。
2000年の佐賀を例にとり計算します。
夏至( 6月21日)の南中高度=80.15°
冬至(12月21日)の南中高度=33.35°
これらをBまたはB’の式に代入します。
地軸の傾き=(80.15°−33.35°)÷2
=23.4°
となって地軸の傾きを出すことができます。
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